天神山の酒垂神社 天満宮参道横へ移築



関係者が神事を執り行って移設を完了させた

 防府天満宮北側の天神山にある「酒垂神社」が、天満宮茶室芳松庵南側の表参道に移築された。8日に遷座祭と毎年の例祭が移設先で行われ、神事のほか日本酒やぜんざいの振る舞いなどもあり、多くの参拝客でにぎわった。
 同神社の歴史は、鎌倉時代の1195年にまでさかのぼる。奈良・東大寺の再建に取り組んだ僧・重源(1121〜1206年)が、その成功に感謝して天満宮の社殿などを造営していた時、工事に携わった人たちが天神山中腹にある巨岩から湧き出る清水を飲んだところ、いつしか香り豊かな酒に変わったという言い伝えがある。その後、「酒垂山」と呼んで、事業・商売繁栄の神様として祭られ、社殿などが設けられた。
 江戸時代から地域住民が管理し、現在は参道そばの立市自治会が清掃などの世話をしている。2004年には社殿を再建したが、自治会員の高齢化で山腹にある神社の管理が難しくなっていた。天満宮から昨春、打診を受けて移設を決めた。
 この日、天満宮の鈴木宏明宮司や松浦正人市長らが参加して神事が執り行われた。本殿や鳥居、灯ろうなどは山腹から移したものだ。天満宮の責任役員で、同自治会の岸正人さん(77)は「近くなって管理もしやすくなる。江戸時代にはこの周辺に9つの坊があり、『酒垂山万福寺』と総称されていたとも聞く。人通りが多いこの地に移ったことで、酒垂神社の由来や存在を多くの方に知ってもらえるようになれば」と話している。
2018年04月09日(月) No.4068 (未分類)

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