安全願う「釿始式」



左・藤本社長らが奉仕した「釿始式」
中・新成人が矢を射る「弓始式」
右・参加した新成人と関係者ら

 防府天満宮(鈴木宏明宮司)で、年明けの恒例となっている2つの神事があった。「釿始式(ちょうのはじめしき)」は5日に執り行われ、建築業界の仕事始めとして、奉仕役の市内建設業者と神職らが、古式にのっとった儀式で今年1年の工事の安全を祈願した。
 江戸期の地誌「防長風土注進案」にも記述が残る儀式で、全国の神社仏閣でも年中行事として行われている例は珍しいという。
 多くの参拝客が見守る中、長さ約4・5叩直径約40センチの県産ヒノキの丸太がさい銭箱の前に運びこまれた。神職らによる祝詞奏上やお払いに続いて、烏帽子に直垂姿の奉仕役4人が伝統工具を使って丸太の大きさを図り、墨を打つ所作を行った。儀式の最後には、棟梁役を務めた藤本工業(佐波1丁目)の藤本利範社長(54)が釿(ちょうな)を丸太に打ち下ろし、掛け声とともに木の魂を鎮めた。
 藤本社長は「労働災害ゼロのため安心安全に取り組み、一人ひとりの意識を高めていきたい」と話していた。
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 また、8日には「弓始式」があり、市弓道連盟に所属する新成人10人が矢を放ち、邪気を打ち払った。
 祭神の菅原道真公が弓矢にも長けていたことに由来して行われている。古くは1月5日に実施されていたが、平成14年の御神忌千百年式年大祭を機に若者を激励しようと、開催日を成人の日に改めた。
 拝殿で神事の後、鈴木宮司と新成人らが弓矢を携えて回廊内に登場。「邪」の一文字が書かれた直径110造療が用意され、鈴木宮司の二射に続いて、新成人が矢を放った。女性は振袖姿、男性は着物姿で弓矢を構え、12知イ譴薪へ見事に命中させると参拝客から拍手が送られていた。
 弓始式を終え、勝間2丁目の王子ゴム化成で働く畦森崇さん(敷山町出身)は「とても緊張した。今後は育ててくれた人たちに感謝と恩返しができれば。仕事では周囲に迷惑をかけず、後輩にも仕事を教えられるようになりたい」と抱負を語った。
 福岡県太宰府市でインテリア関係の仕事をしている中村鈴香さん(山口市徳地出身)は「親に感謝し、社会人としての気持ちを引き締めた。お客様に笑顔でよろこんでもらえるような仕事をしたい」と意気込みを見せていた。
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 弓始式で奉仕したそのほかの新成人は次の通り(敬称略)。
 田中杏美(沖今宿)▽沖田佳奈(浜方)▽藤井愛(田島)▽工藤まどか(国分寺町)▽橋岡慎也(山口市大内矢田)▽笹田聖羅(新田)▽三輪ひとみ(酢貝)▽中村早希(大崎)
2018年01月10日(水) No.4001 (未分類)

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