師走恒例の神事「笑い講」



(左)大きな声で「ワーッハッハッ」と笑う講員たち
(右)午前11時から執り行われた神事の様子

 豊作と今年1年の苦しみ・悲しみを忘れるために「ワーッハッハッハッ」―。
 大道小俣地区に伝わる師走恒例の神事「笑い講」が3日、台道小俣南の頭屋で農業・林忠信さん(73)宅で執り行われた。鎌倉時代から続き、今年で819回目とされる。見物客らが見守る中で、今年も大きな笑い声が響いた。
 午前11時からの小俣八幡宮・高橋二臣宮司の神事の後、直会(なおらい)に入り、もてなしで酒が回るころ合いとなった午後1時すぎ、「笑いの神事」が始まった。神前に供えた大榊が上座と下座の15人の講員に渡され、宮司の太鼓に合わせて2人ずつが順番に3回、笑い合う。笑いの第一声は今年の豊作を喜び、第二声は来年の豊作を祈願。第三声は今年の苦しさと悲しさを忘れるためとされる。
 声が小さかった時などは、講の長老が何度もやり直させることもある。全員がひと通り笑い終えると、給仕係の男性4人が座の中央に背中合わせになって座り、声を合わせて3回、最後は全員で「ワーッハッハッハッ」と笑って締めくくった。その後、再び直会に入り、来年に引き継ぐ「頭屋渡し」の儀式が行われた。来年は山本哲也さん(50)が頭屋を務める。
 頭屋を務めるのは2回目という林さんは「今年は台風もなく、コメも豊作だった。大相撲の問題など、世間のさまざまな問題の憂さ晴らしもできた。今後も守り続けていきたい」と笑顔を見せた。
 小俣八幡宮の社伝によると、笑い講は鎌倉時代の1192年、地区の21戸の農家が集まって旧暦の12月1日に大歳神を迎えて収穫の感謝と来年の豊作を占った神事が起こり。現在は、世襲で受け継がれてきた頭屋が担っている。長老の内田弘さん(85)は「天気も良くて暖かく、前向きな気持ちで笑うことができた。後継者づくりが各頭屋の課題となっているが、できる限り受け継いでいってもらうようお願いするとともに、自分もゆくゆくは息子に継ぎたいと考えている」と話した。
2017年12月04日(月) No.3976 (未分類)

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