「大人の古墳探検」初開催



左・車塚古墳の石室内で参加者に説明する平井さん(左)
右・鋳物師大師塚古墳を見学する参加者ら

 防府平野には、確認されているだけで約140基の古墳があるとされ、そのほとんどが6世紀以降に作られたとみられている。中には開発で原形をとどめていないものもあるが、43の古墳が現在も遺跡として残っている。有力者が埋葬された古墳は、石室の構造や石の種類などから、当時の政治の中心だった畿内や北部九州とのかかわりを知ることもできる重要な史料だ。
 そんな太古のロマンを感じさせる古墳への関心を深めてもらおうと、18歳以上を対象に市内に点在する古墳を解説付きで巡る「大人の古墳探検」(市文化財課主催)が3日、初開催された。約20人の老若男女が、5カ所の古墳を訪れ、古代への思いをはせた。
 妙見神社内にある車塚古墳(車塚町)は、6世紀半ばから後半にかけて築かれた、現存する市内最古の前方後円墳。現在は後円部のみが残っているが、長年の風化により古墳が崩落する可能性があり、修復・保存に向けた検討が進められている。
 同課の平井耕平さんが「全長58辰如古墳時代後期のものとしては、瀬戸内地方で有数の規模だった。神社のご神体は後円部の石室に祭られている」などと説明。北部九州に多い複室構造の横穴式石室が2基あり、参加者は普段は立ち入り禁止の前方部の石室内に入り、平井さんの解説を聞きながら石の形状や積み方などを観察していたほか、熱心に質問をしていた。また、古墳を周回して、土が剥がれたところから石の積み方などを確かめていた。
 続いて訪れた鋳物師大師塚古墳(鋳物師町)では、花こう岩の巨石を使用した県内最大級の横穴式石室の中にある大師像などを見学した。このほか、江戸時代中期に毛利氏によって発見され、埋葬品は山頂に眠っている桑山塔ノ尾古墳(桑山1丁目)、巨大な花こう岩の石室が特徴の岩畠古墳(岩畠)、兵庫県産石材の石棺があり、石室の設計も畿内と似通っている大日古墳(高井)を回った。
 歴史好きな大人の好奇心をくすぐるこの講座は、20人の定員に対して、40人程度の申し込みがある人気ぶりを見せた。市文化財課では、来年3月ごろに2回目を開催する予定にしている。
2017年11月10日(金) No.3960 (未分類)

No. PASS