市葬儀所業務廃止へ


松浦市長に答申する防府市行政改革委員会の澤田委員長(11月29日)

 防府市行政改革委員会(澤田光穂委員長)は8月30日に松浦正人市長から諮問された「葬儀所業務存廃の検討」について11月29日、速やかな廃止が妥当との答申を提出した。同委員会では諮問を受けた後3回にわたり委員会を開催して検討。核家族化の進行や地域社会の連帯感の希薄化といった環境変化とともに、民間事業者のサービス展開が市葬儀場の相対的な利便性を低下させていて、利用者も減少傾向にあり、受益者負担原則の料金設定や年間700万円程度で常態化している公費負担の継続も現実的ではないことが結論の理由として挙げられている。
 市の葬儀所業務は昭和15年に民間葬儀所を買収して始まり、70年以上にわたって業務を続けてきたが、今回の答申ではその役割を十分果たし、現在役割を終えつつあると結論づけられた。葬儀場業務は平成13年には第3次行政改革における民間委託の推進の一項目として諮問を受け、当時の行政改革委員会は「受益者負担の原則により使用料を見直すなかで当面存続すること」と答申。平成15年には防府市斎場「悠久苑」供用開始に伴い、霊柩車・祭壇の使用料を平均約2割増額する料金改定が行われた。
 利用実績でも平成16年度は霊柩車が177件・祭壇が172件、22年度は同じく55件・73件で大きく減少。年間1200件前後で推移している火葬件数に対する市の霊柩車利用率は16年度15・3%から22年度4・2%と低下している。
 利便性の面でも市葬儀場業務は霊柩車、祭壇貸出、葬具類販売と最小限のサービスを行うのが特徴で、かつて近隣住民協力による自宅葬儀が一般的だったころには住民ニーズを満たしていたが、状況も変化し民間事業者のサービスも向上。民間事業者は24時間受付を行っているのに対して市では夜間や日曜祝日は受付しておらず格差を増大させ、比較的廉価といった市の優位性も縮小しつつある。また、利用率低下の状況下で霊柩車も更新時期を迎えているという。
 答申では結論以外に委員からの言及が多かった点として市民への説明周知、円滑廃止のための民間業者への説明の必要、悠久苑の施設利用促進の3点も附記された。
2011年11月30日(水) No.2311 (未分類)

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